「24時間に販売した焼きたて食パンの総重量」で、ギネス世界記録を持つという人気のベーカリー「パンのトラ」をご存知でしょうか?
24時間で実に1,559.231キログラムを販売したということ。2斤の食パンは一般的に680g以上と言われています。仮に1本680gとして単純換算すると、2斤の食パンを1日で2,000個以上売ったということになります...ギネス記録も納得ですね!
「そんなに売れるって美味しいの?」
「買ってみたいけど、どこにあるの?」
と気になった人も多いのではないでしょうか。
今回はこの「パンのトラ」さんについてご紹介していきます。
「パンのトラ」とは?
「パンのトラ」は愛知県安城市に本社を置く、株式会社トラムスコープが運営するパン屋さんです。
元々は2007年オープンの「ピッツェリアブル」というイタリアンレストランからスタートした会社で、ベーカリー「パンのトラ」は2011年にオープンした「パンのトラ安城店」が1号店になります。
その後も1~3年というスパンで出店を続け、現在愛知県内で6店舗を展開しています。
パンのトラ店舗
・パンのトラ安城店
・パンのトラ半田店
・パンのトラ岡崎店
・パンのトラ八事店
・パンのトラ志段味店
・パンのトラ春日井店
他にもジェラートのお店「ジェラートラ」など新しい業態も手がけていて、今後の動向が楽しみですね。
こだわりの製法
「パンのトラ」の看板商品は、そのまんま「パンのトラ」という名前の食パンです。こちらが、冒頭でお話しした「世界一売った」1品です。その人気には、お店独自のこだわりの製法があります。
1.試行錯誤を繰り返し、編み出した秘伝のレシピ
パンの生地は、非常にデリケートだと言われています。同じ材料、レシピで作ったとしても、その日の気温や湿度によって仕上がりが変わってしまうんですね。そこで「パンのトラ」では、いつ、誰が作っても同じクオリティを保つために試行錯誤を重ね、秘伝の「虎の巻」を作り上げたのだそう。
2.パン作りの常識を打ち破る独自の製法
「パンのトラ」の食パンは、「湯種製法」という独自の製パン方法を採用しています。湯種製法とは、小麦粉を熱湯で急速に捏ね上げることでもちもち、しっとりの食感を出す製造方法です。
また通常のパン作りでは、多くても6~70%の保水率が限界とされていますが、「パンのトラ」では85%という高い保水率で作られているため、さらにもっちりした食パンになるんだそう。
3.スペインの窯職人が作った遠赤外線の焼き窯
パンの焼成には、特注のスペイン窯が使用されています。このスペイン窯は保温効果が高く、温度が下がりにくいように設計されており、窯の中で放射される遠赤外線で、もちもちしたパンが焼けるように作られています。
この焼き窯は実際にスペインから来日した石窯職人にオーダーし、作ってもらったんだとか。既存のオーブンを使うのではなく、焼き窯も作ってしまうなんてすごいこだわりですね!
リピート続出!「パンのトラ」人気の秘密
1.巨大厨房と、考えられた売り場レイアウト
「パンのトラ」の魅力は、商品の種類の多さです。その数、実に120種類!次から次へと焼き上がり、店頭には常に違う種類のパンがたくさん並んでいる状態になっています。
これだけ種類があると、どれにしようか迷ってしまいそうですよね?しかしここにも工夫があります。
店内は、入り口からレジまで一方通行になっていて戻りにくい構造になっているんですね。そのことで「買い逃さないようにしないと!」という心理が働き、お客さんが迷わないようにしているんだとか。またお店としてもそれだけ回転率が上がります。
確かに今回は買えなかったけど、次は気になっているあのパンを買いに来よう!と思っちゃいますよね。
イートインスペースもありますが、元々パンは中食需要が大きいので必要最小限の広さになっています。
このようにあえて売り場スペースは狭めにして、その分厨房スペースを大きく確保、店舗総面積の3分の2が厨房で占められています。繁忙時には40人以上のスタッフが総出で製造しているということ。常時多くのパンを提供できるようにあえてそのようにしているんですね。
2.また買いたい!と思わせる飽きさせない味
一度食べて美味しい!というパンでも、毎日食べられるか…というと微妙ですよね。「パンのトラ」では「一口食べて美味しいというのはやり過ぎで、全部食べてもまだ足りないというくらいが飽きの来ないパン」と考えているそうです。
例えば、クリームパンは一般的なものよりも甘さを抑えていたり、前述したようにパンの保水率を高くして、おいしさはそのままに薄味に作っているということ。
美味しいパンを作りたい…というだけではなく、その先をいく発想ですよね!
「パンのトラ」のパンを購入する方法
1.お店に行く
一番早いのは店舗へ行って、購入する方法です。
「パンのトラ」では、早朝3時から閉店時間まで常にパンを焼き続けています。どの時間帯に来店しても、常に豊富な種類のパンが用意されているので、お目当ての商品がないということはあまりないと思いますが、もし心配であれば、店舗へ問い合わせてみると良いでしょう。
また、もちもち食パン「パンのトラ」は人気商品のため、来店しても売り切れてしまっていることがあるそうです。そこで「パンのトラ」は予約することが可能になっています。
「パンのトラ」の予約は、1人3本までとなっています。
焼き上がる時間帯は、
9:00
12:40
16:00
17:00
と1日に4回あります。
時間はあくまで目安で、その日の天候や気温で時間が遅くなってしまうこともあるようです。また、予約がすでにいっぱいになっている場合もあるので、早めに電話もしくは店頭で問い合わせるようにしましょう。
2.ネットで注文する
「パンのトラ」公式オンラインショップで商品を購入することもできます。
パンのトラ 公式通販サイト|世界一の焼きたてパンを全国のご家庭に
こちらでは、看板商品「パンのトラ」はもちろんのこと、期間限定商品なども随時販売されているようです。現在のラインナップは下記のようになっています。
・パンのトラ
・高級食パン
・パンのトラ+高級食パンセット
・食パンミックス粉
・ラスク
・焼き立てパン詰め合わせセット
・金のフィナンシェセット
現在愛知県内にしかお店がないので、地元の人以外は店舗になかなか行けないということも多いでしょう。そういう人にとっては、メイン商品はもちろんのこと、自宅で「パンのトラ」の味を再現できる「食パンミックス粉」や、詰め合わせセットなどは嬉しい内容ですよね!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「世界一売ったパン屋!」ということで、気になった人も「パンのトラ」の人気の秘密がお分かり頂けたのではないでしょうか。
そこには、他店にはないこだわりの製法とお店の創意工夫があり、お客さんに一度だけでなく、二度三度来てもらいたいというお店の想いを感じとってもらえたのではないかと思います。
是非この機会にチェックしてみてください!